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取適法(製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律)

2026年1月1日から、下請法(下請代金支払遅延等防止法)が改正され、取適法(製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律)が施行されました。取適法について、下請法からかわったところをざっくりまとめておきます。 1.適用範囲について、資本金の基準だけでなく従業員の基準が追加された2.「特定運送委託」が追加された ・物品の製造委託・修理委託・特定運送委託・情報成果物作成 […]

秘密保持契約書のいろいろ

事業者間で取引する際には、秘密保持契約書(NDA:Non-Disclosure Agreement / CA:Confidentiality Agreement)を締結することがあります。秘密保持契約書は、契約書は割合と定型的なものが用いられますが、立場によってどうすべきか、というものは変わってきますので注意が必要です。なお、公的機関が公表しているひな形としては、中小企業庁の以下のようなものがあり […]

審査基準の進歩性について具体例で考えてみる。

1 特許庁の審査基準  特許庁では、審査が平等になされるように、審査基準を公表しています。(特許の審査基準は、https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/guideline/patent/tukujitu_kijun/index.html)当然、進歩性についても基準が公開されています(https://www.jpo.go.jp/system/laws/rule/g […]

進歩性を認めてもらうために(iPhoneロック解除特許を例に)

iPhoneには、画面ロック中にロック解除するための特許第5457679号(https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-2008-547675/10/ja)という特許があります。この特許は経緯が長いので、審査の過程における特定の部分だけのやり取りと進歩性との関係を見てみたいと思います。以下、分かりやすくするため、正確ではありませんが、できるだけ簡潔に […]

特許権を取得するために重要なこと

 技術系の事業をしていれば、特許権を取得したい、という思いはどこかにあったりするのではないでしょうか。特許はかなり独特なので、商標のように自ら出願するのはハードルが高く、早くに該当の技術分野に対応できる弁理士(特許庁への手続の代理人)に相談することが望ましいと思います。 例えば、特許出願をする前に、その技術の内容を公開してしまうと、それだけで新規性が失われ、特許要件を満たさなくなるためです。ありが […]

特許権における権利一体の原則とは?

特許権には、その権利範囲を確定するための基本的な原則として、「権利一体の原則」というものが存在します。 1.権利一体の原則とは それでは、権利一体の原則とは、どのような原則でしょうか?これは、特許権の実施とは、発明の構成要件の全体の実施をいい、その一部の実施を言わないという原則です。したがって、構成要件の一部でも欠けば、特許権を実施しているということにはならず、特許権者は権利行使を行うことができま […]

特許法の効力はどこまで及ぶのか(場所的範囲)~属地主義とは~

1.属地主義の概要特許法には属地主義という考え方があります。これは、日本の特許権の効力は日本国内にのみ及ぶという考え方で、特許法など法律には明文規定がありませんが、裁判例上認められている考え方です。例えば、最判平成9年7月1日判決(民集51巻6号2299頁/BBS事件)では、「特許権の効力が当該国の領域内においてのみ認められることを意味するものである」と示されており、最判平成14年9月26日判決( […]

word2vec LLMが言葉を扱うための言葉の数値化

2020年代前半から生成AIが一世を風靡しましたが、生成AIの基礎となるLLM(Large Langage Models, 大規模言語モデル)を構築するために、言葉を数値に置き換えることが非常に重要です。コンピュータは数値を扱うことができますが、文字を直接扱うことはできないからです。 そして、単に数値化するといっても、文字を文字コードに置き換えるだけでは、その数字の列に何の意味もないため、単語をベ […]

スクレイピングと業務妨害罪

AIを学習させるために、スクレイピングをしてデータを取得したいという場面があります。そして、スクレイピングに際して、著作権法上の問題や契約上の問題について触れましたが、その他にも、業務妨害という観点でも気を付ける必要があります。例えば、スクレイピング先のサーバーに高負荷をかけてしまうと、業務妨害罪等に該当する可能性(刑法233条の偽計業務妨害罪、刑法234条の威力業務妨害罪、刑法234条の2の電子 […]

AIの学習にスクレイピングを使っていい?Part2(スクレイピングと契約)

スクレイピングによりデータを集める場合、法律上の規制に該当することは限られた場面になりますが、契約に違反しないか、という点も気を付ける必要があります。 1 利用規約 インターネット上のデータにアクセスする際に、サイトに利用規約が掲げられていることがあります。利用規約には主に、一方的に利用規約のみが示されているケース(会員登録がないために同意の意思表示をする場面がないものの利用規約が定められているよ […]